▼ 日本地球化学会市民講演会

日本地球化学会 市民講演会
「宇宙・海洋・生命 ─地球化学が読み解く生命誕生の謎─」

 生命の起源という人類に残された最大の謎は、どこまで解き明かされているのか。
宇宙・海洋・生命科学から謎にアプローチする3人の研究者による講演を聞き、地球化学により生命の起源を解き明かす道筋を探ります。

日時:
2015年9月19日(土)13:00~16:00
会場:
情報文化センター6階 情文ホール(みなとみらい線「日本大通り駅」3番出口 徒歩0分)
対象:
中高生、大学生、学校教員、一般の方
参加費:
無料
定員:
150名
参加申込
事前参加申込はこちらからお願い致します。申込に合わせて、講演者への質問もお寄せください。
https://reas2.code.ouj.ac.jp/reas/q/39937
主催:
日本地球化学会
共催:
国立大学法人 横浜国立大学
後援:
(公財)横浜観光コンベンション・ビューロー(YCVB)

プログラム:PDFはこちらから

  1. 講演
    1. 宇宙に生命のもとを探す
      -太陽系大航海時代に「はやぶさ2」が見る夢-

      北海道大学大学院 理学研究院自然史科学部門 地球惑星システム科学分野 准教授 橘 省吾 氏

      生命の誕生に必要とされる有機物の起源について、隕石や彗星によってもたらされたという説が注目されている。2014年には欧州宇宙局の彗星探査機ロゼッタが彗星に初着陸し、彗星中の有機物のその場観測をめざす一方、JAXAは有機物を含むとみられる小惑星に向けて「はやぶさ2」を打ち上げるなど、地球外有機物研究のさらなる進展が期待できる時代がやってくる。本講演では、「はやぶさ2」計画サンプル初期分析担当の橘氏が、これらの計画を中心に地球外有機物と地球生命の起源の関連について解説する。
    2. こんな高温でも微生物があふれている
      -生命の起源を探る海底熱水系調査-

      海洋研究開発機構 深海・地殻内生物圏研究分野 分野長 高井 研 氏

      地球生命の誕生の場としては、深海底の熱水噴出孔付近が有力な候補である。高井氏は、高温・高圧の海底熱水系において、122℃でも生息できる微生物を発見したほか、世界中の様々な海底熱水系環境における化学合成細菌・古細菌の研究をすすめており、この分野において世界をリードしている。これらの知見をもとに、海と生命誕生との関わりについてわかりやすく解説する。
    3. 火星に生命はいるか
      -世界が競う火星探査-

      東京薬科大学 生命科学部分子生命科学科 教授 山岸 明彦 氏

      地球外に生命はいるだろうか。現在、太陽系内でも複数の惑星・衛星が生命を宿す天体の候補として注目されているが、その最右翼はやはり隣の火星であろう。米国宇宙航空局は、探査ローバー「キュリオシティ」により火星の有機物探査を行っており、欧州航空局は火星探査機「エクソマーズ」を2016年に打ち上げる予定である。我が国においても2020年代に火星探査を行う計画が議論されている。その中心的な研究者である山岸氏が、火星に生命がいる可能性とその探査法について解説する。
  2. パネルディスカッション
    「地球化学から生命の起源を解き明かすことができるか」
    パネリスト
    北海道大学       橘 省吾  氏
    海洋研究開発機構  高井 研  氏
    東京薬科大学     山岸 明彦 氏
    コーディネータ
    横浜国立大学     小林 憲正 氏