■学会からのお知らせ「大震災関連」(8)
 学会連携チームによるスギ花粉による放射性セシウム飛散の実態調査の実施


昨年3月の東日本大震災以降、日本地球化学会は日本地球惑星科学連合や日本放射化学会とともに、連携緊急放射性物質調査研究チームを構成し、この学会連携チームでは、福島第一原子力発電所の事故で地球環境中に放出された人工放射性物質が、大気、降水、土壌、地下水、海洋、植生などの環境中で、どれだけの量存在し、どのように運ばれているのか、その諸過程と物質収支を定量的に明らかにすることは極めて重要であると考え、総括班、大気班、降水班、土壌班、分析班、モデリング班などを組織し活動を行なっています。

大気班・降水班は、昨年3月下旬より東北〜関東地方を中心とする日本全域で、大気中に浮遊する粒子状物質(エアロゾル)や降水などの試料採取を実施し、分析班がそのサンプル中の放射性核種の測定を行うことで、大気中での人工放射性物質の動態解明を目指した活動を行ってきました。

その活動の一環として、福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性セシウムが特にスギ花粉によって大気中に飛散することによる放射能濃度変化を把握するため、平成24年1月中旬から4月下旬まで、スギ花粉による放射性セシウム飛散の強化観測の実施を計画していますので、お知らせいたします。東北および関東地方の計11ヶ所で、株式会社NTTドコモの協力を得て、その環境センサーネットワークで用いられているスギ花粉カウンター装置によって連続的に測定します。同時に、大気浮遊粒子(エアロゾル)の採取と放射性核種濃度の観測を実施します。各調査地点におけるスギ花粉濃度と大気放射能濃度との関係やスギ花粉に対応する粒径の大気エアロゾルによる放射能濃度の増加量からスギ花粉による放射性物質飛散量を推定します。得られた結果は日本地球惑星科学連合(JpGU)の次のホームページに、今後、掲載されていく予定です。

日本地球惑星科学連合 大気海洋・環境科学セクション 福島第一原子力発電所事故に関わる環境問題フォーラム内の「スギ花粉放射能強化観測のページ」

http://157.82.240.167/fukushima/fuku_data/Observation_data.html